肉を切らせて骨を絶つ

 土曜日は好天に恵まれ(?)重馬場で始まった東京競馬場もあっと言う間にGood馬場まで回復してしまった。

今年の日本ダービー(G1)の出走馬を見ると重巧者とカラ下手の馬とハッキリ色分けされるメンバーで、馬券対象馬がグーンと絞れ、尚且つ安心して馬券が買える様に先週の段階から雨乞いしたが降りだした雨は散水車で重馬場にした様なもので自然の力には勝てず、今年の日本ダービー(G1)も高速馬場での開催と成りそうだ。

今年の三歳牡馬陣は体質的に脆さがある世代で、各馬のレース後のケアは例年以上に心配されるところだし、現状にも皐月賞(G1)だけでなく、前売り段階で1番人気に支持されているアドミラブルの勝った今年の青葉賞(G2)も2分22秒3と言うレースレコードと成っている。
それも馬自身が完璧な走りをして記録したものではなく、保育園児の運動会の様な走りで記録したもので奥の深さは感じるし、ノド鳴り手術直後の未勝利戦で記録した阪神芝1800mの勝ちタイムが1分45秒8は驚異といわざる得ない。
これは今年の毎日杯(G2)で記録したアルアインの1分46秒5を1秒3上回るもので単純計算でも今年の皐月賞馬のアルアインを5馬身以上突き放していた計算となる。
レースの高速化は世界競馬に逆行するものだが、逆にそれが日本馬が世界の芝競馬で活躍している要因である事は認めなければならないだろう。
武士道に「肉を切らせて骨を絶つ」があるが、正に「神風特攻隊」精神が生きているのが日本競馬ならではと言えまいか・・・。
18頭全馬が無事に乗鞍場に帰って来る事を願わずにいられない。