2017年度の洋芝バージンロード新馬戦もJR馬が制覇
何事も初めてと成ると緊張するものだが、今週から北海道シリーズが開幕しての新馬戦は「何卒、今年も例年同様良いスタートが切れます様に・・・」と神棚にお神酒を供えて両手を合わせたが、人間の心の弱さはいつの世も同じ様だ。
「心配するより生むが安し」は結果論だが、それに溺れる事無く精進して参りたいと思っている。
日曜日も函館・東京・阪神の三場で新馬戦が組まれており、東京競馬馬では今週も2鞍組まれている。
今年もあっと言う間に新馬勝ちの馬が2桁に達し1勝馬同士の番組が組まれる頭数に達したが、競馬コーヒータイムをご覧の皆様は今年の2歳馬の図式構想は出来上がりましたでしょうか!?
個人的には想定通りここまでは来ましたが、第二のブエナビスタやキタサンブラック等はやたら滅多ら出現する訳はなく、期待の大きさは膨らむばかりです。
ましてや種牡馬ラインがコロコロ猫の目の様に変化を見せるご時勢に命より2番目に大切なお金を投資すると言う行為は「〇〇馬鹿」しか出来ない行為で、その信念とポリシーを貫き通す事は「武士道に勝る」と誇りを持っております。
さて本日も日曜日に組まれている新馬戦4鞍に出走のJR馬を紹介して参りましょう。
函館5Rに二歳新馬(混合)芝1200m戦が組まれておりますが、8頭と登録頭数が少ないレースと成りましたが上下の力差はハッキリしているメンバー構成と言えるでしょう。
馬券の検討材料は「底力」を優先するか「完成度」を優先するかの二者択一のレースと言えますし、この北海道シリーズの芝コースは洋芝で行われると言う事を確り頭に叩き込んで置きたいものです。
完成度・洋芝適正から先々は別として現段階でこのメンバーなら頭一つ抜けていると言えるのがキンシャサノキセキ産駒のリンガラポップスでしょう。
キンシャサノキセキ産駒のファーストクラップの解説の時に仕上がりの速さと洋芝適正の高さは解説した通りで今更その解説を翻すほど私は優柔不断な考えはありません。
例外に漏れずこの馬も仕上がりの面では標準を越えていますし、乗り込み量も豊富ですし、なんと言ってもフットワークと肩の出から洋芝の適正の高さは太鼓判が押せます。
潜在能力の高さなら「リンガラポップス以上」と言えるのがロードカナロア産駒ペプチドプラムの方ですが、父ロードカナロアに似て洋芝に些か疑問符の付くフットワークをしておりその点が懸念材料です。
スタートセンスと潜在能力の高さで何処までカバー出来るかがポイントで、例え今回先着を許しても野芝に成れば逆転可能の筈だし、微差以内に持ち込めれば「勝負付けは済んだ」と断言して良いでしょう。
東京5R二歳新馬芝1600m戦には今年ファーストクラップと成るノヴェリスト産駒ニシノベースマンが出走して来た。
2週前に取り上げたJR馬のヴァイザーが芝1400m戦で勝っており、見た目以上に芝適正も高い事を立証。
正直、シュミレーションソフト「優駿への道」は買い被っているのではと思っていたが、レース内容を分析してみると「成るほどなぁ・・・」と感心させられたし、こうしてJR馬としてランクインして出走して来ると今後も注目しなければ成らないファーストクラップ馬と言える。
「四文字の馬は出世する」と馬主に成ったばかりの頃に言われた事があるが「4」と言う数字が嫌いな私は1頭も四文字の名前は付けた事が無い。
その事を教えてくれた恩人が「どうだい・・・この馬走りそうだろう!?」と言っていたが、その当時は名前も決まっていなかったし、1歳10月まで牧場で管理されていた当時の4枚の写真を見せられた頃で、JR馬リストを作成してから「どこかで見た馬だなぁ・・・」と思ってはいたが、名前がテンクウと決まり「アッあの馬だ!!」と思い出した。
偶然にも四文字の馬と成り、奇遇と思っているしスピードタイプの体型から注目はしているものの、ひ弱さが目に付く現状では頭からと成ると疑問符がつく。
ならば血統的に面白いのがブルヴェルソンだろう。
馬体にまだまだ余裕が有るが長目を充分乗り込んでおり、息は出来ている筈だ。
何といってもダイワメジャー産駒は飼い喰いが豊富な馬が多く、二歳時のこの時期は本格的な追い切りを始めるとへこたれる馬が多いが、この馬は飼い食いが良いためか馬体の線は落ちない。
多少馬場が渋っても母系から何の心配も要らない筈だし、水溜りを避ける素振りも見せないだけに重馬場は上手い筈だ。
例えデビュー勝ちを逃してもこれから梅雨本番を迎える季節なだけに勝ち名乗りを挙げる日は遠くは無いだろう。
同じく東京6Rにも二歳新馬(混合)しだ1400m新馬戦が組まれている。
中途半端な距離と言う事もあり手探りでこの距離に登録した陣営も多く、15頭立てと成ったがここは素直(人間、素直が一番)にこの距離のここを目標にして来た中舘厩舎のミヤビフィオーラに注目したい。
ご存知の通りジョッキー時代は数多くの短距離の名馬に跨って来た中舘調教師だが、この血統でデビュー戦でこの距離を選んだ事にはそれなりの「訳あり」と言えるだろう。
側から評価しても仕上がりの良さは合格点が付けられるし、並んでからのRNポイントの高さを発揮した動きから上のクラスでも即通用する器の筈だ。
毎年、各調教師から「ダートの新馬戦が少な過ぎる」と言う声を耳にするが、この声は美浦だけではなく、栗東からも聞こえて来る。
その煽りを受けた馬が居る事は昨日のこのコラムでも紹介したが、ここにも出走のヘニーヒューズ産駒ムスコローソはダートのこの距離の新馬戦があれば一発で卒業出来る馬だと思っている。
2週ほど前に同じ事をこの場で解説したが、毎週の様にこんな馬が世に埋もれるのは残念でならない。
使いたくても使えないでは片手落ちだと思うのだが・・・。
阪神競馬馬では5Rに新馬(混合)芝1600m戦が組まれている。
ネオユニヴァース産駒の芦毛馬と言う珍しいミーティアトレイルがデビューするが、これは母系の5代前にカロからの影響が強いためだろう。
スピードに優れた母系色はこの馬にも確り受け継がれ「山椒は小粒でもピリッと辛い」と言う言葉がピッタリの馬で、牝馬の様な馬体をしているが、立派なチ〇チ〇が付いており紛れもなく男の子である。
仕上がりの早い馬でゲート試験も一発でクリアし、一旦牧場に戻したての再入厩だが、一頓挫明けではなく成長を促すためで戻って来てからも覚える事が早く「頭の良い馬だなぁ」と感心させられる。
見かけは威圧感は無いが、コンスタントに成績を伸ばす馬に成る事だろう。
「やすい買い物が出来た」と両手を挙げて喜んだのが昨年のセレクトセールでの岡田軍団。
確かに1728万円は想定外の値段だったと言えるが、コスモインザハートの母マーぜリンから未だに勝ち馬が出ておらず牝系に問題を抱えていると言える。
只、この馬は上4頭より確りした尾を持っており良い意味で「愚弟」に化ける可能性を秘めている。
これが「配合」の面白さでもあり、どんなに人気種牡馬を配合してもさっぱりでも、画家が禁じ手の白や青を配合しイメージを一新するのと同じでひょっとして大化けする可能性も秘めている。
まあデビュー戦でJR馬としてランクインしたのだからそれなりの訳が有る筈だ。
2017年度の二歳新馬もいよいよ本番
第22回ユニコーンS(G3)ワンポイントアドバイスpartⅡ
第22回ユニコーンS(G3)ワンポイントアドバイスpart1
今年で第22回目を迎えるユニコーンS(G3)だが、18頭のフルゲートに現段階で出否未定馬を含め24頭の登録が有り、その内牝馬が6頭とユニコーンS始まって以来の大混戦レースと成った。
その一つの要因は「今年の3歳牝馬はレベルが高い」が挙げられるが、今年のNHKマイルC(G1)で2着と成ったリエノテソーロを含め4頭の牝馬が出走を予定しているのが興味深い。
しかもそのリエノテソーロは昨年川崎競馬場で行なわれた全日本二歳優駿(G1)の勝ち馬で並居る牡馬を相手にD1600mで着差以上の力の差を見せており、NHKマイルCでアエオリット相手に2着はフロックでは無いと言えるだろう。
とは言っても東京コースのD1600mと中山コースのD1800mはどんな条件に措いても牝馬にとっては過酷のレースである事は今更解説する必要は無いが、勝てなくても2着・3着でも馬券は当たりに成るし、他馬との人気のバランスを考えると検討の余地は残さなければ成らない1頭と言えるだろう。
勿論、それに似合う裏付け・根拠が必要な訳だし、状態の浮き沈みの激しい3歳牝馬だけに尚更と言える。
先週の土曜日、東京競馬馬で行なわれたアハルテケS(D1600mOP戦)でM・デムーロ人気も手伝ってゴールデンバローズが圧倒的人気を集めたが、全く見せ場なく6着に沈んだ。
当社オリジナル情報紙をご覧の皆様はご存知の通り「馬券対象外」に成っており「?????」と思われた形もあると思いますが、先にお伝えの通り、東京D1600mと中山D1800mはフロックで勝てるほど生易しいコースではない。
先々週から始まった今年のクラス変動のレースでも東京D1600mにはその傾向がハッキリ今年も現れているし、この夏のウラ開催に置いてもダート戦で活躍するのは中山D1800mと東京D1600mで好走した馬が大活躍すると断言しておこう。
今年のユニコーンS(G3)もこの夏に新潟競馬場で行われるレパードS(G3)も古馬に混じってOPでも通用する馬が制すると考えれば馬券攻略は赤子の手を捻る位簡単と言えるだろう。